もくじ
少しでもかゆみの症状を軽減させるには?
かゆみは、掻いている時は気持ちが良いですが、掻けば掻くほど負のサイクルにはまっていくという、地味に恐ろしい症状を引き起こします。
ここでは、かゆくて夜眠れない。
掻き壊してしまって朝、血だらけ。
皮膚がボロボロで辛い。
など「かゆみ」の種類や症状によってどうすれば軽減できるかまとめてみました。
ちなみに私は20年以上、慢性的な蕁麻疹に悩まされています。
最後に、私の現在のかゆみ軽減法もまとめています。
かゆみで夜眠れなくて困っているひとの対処法
✔かゆみで寝不足気味
✔なぜか夜寝る前に痒くなる
✔無意識に搔きむしる癖をやめたい
夜、眠れないほどのかゆみは本当に辛いですよね。
なぜ、夜になるとかゆみが増すでしょうか?
それは、人は夜になると副交感神経が優位になり皮膚の体温が上昇し、かゆみを誘発しやすくなるからです。
さらに、眠れないストレスで余計に体温が上がり、負のスパイラルに入っていきます。
体温上がる→かゆみを誘発→掻く→ドーパミン増量(気持ちがいい)→体温上がる→かゆみを誘発→掻く→ドーパミン…。
眠ってしまっても無意識に肌を掻きむしっていたりして、朝、パジャマに血がついていたなんてこともよくあることです。
こんな時はどうすればよいのでしょうか。
辛いかゆみを軽減させる方法には大きく2パターンしかない
①かゆみを紛らわす(和らげる)方法
- 手っ取り早いのは冷やすこと
保冷剤をタオルや布でくるみ患部に当てます。
直接だと凍傷になる恐れがありますので、必ず布を1枚かませましょう。
- 市販の飲み薬を試す
眠れないほどのかゆみはすでに皮膚科へ行くべき症状です。
忙しくてタイミング的に難しい場合は飲み薬で体内のヒスタミン(痒みを引き起す物質の元)を抑える必要があります。
- 摩擦を避け、肌に触れる下着など素材に気をつける
すでに掻き傷や皮膚が傷んでしまった場合は、薬剤師のいる薬局で症状を説明して軟膏を選んでもらいましょう。
体の中、外の両方から抑え込むことで痒みの症状をいたずらに長引かせないことが大切です。
そして、肌に直接触れるものの素材にも気を付けましょう。
綿やガーゼ生地など赤ちゃんが安心して使えるものならほとんど問題ないでしょう。
- 保湿をしっかりすること(保湿スプレー)
季節の変わり目や、乾燥する季節は特に乾燥肌質の人は気を付けましょう。
なぜ、乾燥がかゆみを引き起すかというと、乾燥することで肌の角質層が剥がれ落ち、そこへ刺激物質が入り込むと肌を刺激をし、かゆみを誘発させるというメカニズムです。
保湿クリームも良いですが、テクスチャが硬いクリームは摩擦を引き起す原因ともなりますので個人的にはスプレータイプの保湿剤がおすすめです。
- スキンケアの見直し
かゆみを引き起こした肌は、バリア機能が低下していると考えられます。
スキンケアを見直す時期かもしれません。
いつも使っているから大丈夫と思っていても、加齢や環境の変化などで今までの化粧品の中に痒みの原因が眠っているかもしれません。
ここで気を付けたいのは、化粧品をすべて一式を急にはかえないということです。
万が一、肌に合わなかった場合、化粧水なのか乳液なのかオイルなのか、何が合わなかったのかが分からなくなってしまうからです。
②皮膚科へ行って根本的に治す
皮膚というのは人体最大の臓器と言われ、様々な役割を担っています。
かゆみ、と言ってもその原因は複合的なことも多く、特にアレルギーや蕁麻疹のようなものの8割は原因不明とも言われています。
ですから、どんな時にかゆいのか、またはかゆくないのか、自分自身である程度は突き止めておく必要があります。
食べ物なのか、摩擦なのか、体温なのか、ざっくりで良いのでかゆみの症状が出た時に観察しておくと、少しでも症状を避けられるかもしれません。
大切なことは自己判断せず、皮膚科へ行って原因を調べることです。
しかしながら、皮膚のかゆみというのは複合的な要因からくることも多く、医師に皮膚を見せ、丸投げしてもすぐに治るとは限りません。
だからこそ、かゆみに効くという民間療法が世の中にはたくさんあるのです。
かゆみの原因をつきとめるにはどうすればいいのか?
外部的要因の場合
✔摩擦や強い衝撃による物理的な理由
✔化粧品やシャンプーなどによるかぶれ
✔季節性のアレルギー(花粉や鼻炎)
✔虫さされ、ダニ、ほこり
✔ニキビやかさぶたを触って悪化させた
摩擦や強い衝撃による物理的な理由
摩擦でかゆい場合、大抵は機械性蕁麻疹や皮膚描画症と言われるもので、私自身がこの症状でかゆみと戦ってきました。
化繊の衣服や下着、ゴムのきつい靴下やストッキング、衣服のタグ、髪の毛が顔にあたる、アクセサリーなど。
肌に直接触れるものが刺激になりやすく、締め付けが主な原因でかゆみを誘発し、体内のヒスタミンを増幅させます。
化粧品やシャンプーなどによるかぶれ
シャンプーの刺激などで頭皮がかゆい場合、抗ヒスタミン剤であるジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されているシャンプーもあります。
かゆみの原因になりやすい洗い残しも気にならない、泡成分が多いタイプのものもあり、選択肢が広がっています。
季節性のアレルギー(花粉や鼻炎)
季節性のアレルギーや虫刺されといった原因が比較的わかりやすいものは、軽症であれば市販の薬で症状を軽減しやすいです。
ただし、ニキビの悪化や化膿がある場合はやはり早めに皮膚科へいった方がよいでしょう。
ニキビやかさぶたを触って悪化させた
ニキビの悪化は抗生物質やビタミン剤などを処方してくれますので、市販の薬では難しい場合がほとんどです。
特に顔の場合はあとが残ってしまわないように皮膚科の医師へ相談しましょう。
内部的要因の場合
✔ストレスや原因不明の慢性的蕁麻疹
✔特定の食べ物アレルギー
✔寒暖差によるもの
✔運動や風呂上りの血行が良いことが要因
✔肌バリアが元々薄い
ストレスや複合的な要因があり自己判断は難しい
外部的要因に比べて、極めて自己判断が難しいのが内部的要因でかゆみを引き起こしている場合です。
外部的な要因の場合は、悪化する前にその行為をやめれば改善されることがほとんどです。
しかし、内部的要因の場合、当事者も気づいていないことも多く、日常生活に大きく制限がかかるので、すぐには改善できないことも多々あります。
また、体質的な話になってくると遺伝的なものが原因のこともあり、治療方法も十人十色ですので中々複雑です。
私の場合、この内部的要因のストレスから始まり、掻き壊しを繰り返すことで肌バリアが低下し、現在に至ります。
ですので、内部的な原因はひとそれぞれの話になってきますので、最後に私の対処法を記載しています。
かゆみを抑えたい時に皮膚科へ行くか市販薬で様子をみるかの見極め方
かゆみの患部が広範囲の場合は市販の薬は高くつく
日常生活や仕事に支障をきたす場合はいたずらに長引かせないことが大切です。
掻く期間が長引けばそれだけ肌のダメージも大きく肌バリアが低下し、慢性化してしまいますので下記のような症状の場合、皮膚科へ行けば原因がすぐわかる場合がほとんどです。
また、ステロイドが配合されている市販の軟膏は、適量が少量で良いよう小さめのチューブに入っています。
皮膚科へ行けばワセリンなどと混ぜてくれて広範囲に塗りやすいように処方してくれます。
患部が広範囲、または顔の場合は迷わず皮膚科へ
顔に塗れる市販薬は限られており大型のドラッグストアでも品揃えが少ない
今まで感じたことのないかゆみや違和感
発疹の数や痒みの強度など今までちょっと違う、と思ったら自己判断は厳禁
数日で治らない、治る気配がない場合
目視で変化がなく、痒みも引かなくストレスを感じる
眠れない、集中力が下がるなど、著しくQOLが下がる場合
日常生活が送りにくいと感じたら
かゆみの患部の場所がわからない
まれに湿疹もないのにかゆみだけがあり、どこを掻いても手ごたえがない状態になることがあります。
この場合、皮膚そう痒病の可能性があり、内臓疾患が隠れている恐れもあるのでまずは皮膚科で治らなければ適切な医療機関へかかることをおすすめします。
かゆみを市販薬でおさえたい場合(忙しくて病院へ行けない)
大手企業の薬は多くの人がすでに利用しているという安心感がある
それでも土日で病院がやっていない、旅行先や帰省中などでかかりつけが無くとりあえず市販薬でなんとかしたい。
そんな時は、薬剤師のいる薬局が安心です。
少なくとも素人の自分よりは薬剤の知識があるひとの意見が聞けます。
大手が販売している商品名は以のようなラインナップです。
【飲み薬】ムヒ、ジンマート、レスタミンコーワ、アレルギール錠など
【塗り薬】リンデロン、フルコート、ムヒ、キュアレア、メンソレータムなど
かゆみに効く市販薬で有名な会社は以下以外にもありますが、個人的にお世話になった商品の製造元を掲載しておきます。
必ず、ドラッグストアに置いてある有名な企業ばかりですので、他の商品も気になったら検索してみてください。
株式会社池田模範堂
ご存じ「ムヒ」を開発した会社です。
第一三共ヘルスケア株式会社
「ロキソニン」をはじめ有名な商品がたくさんありますが「オイラックス軟膏」や最近では「MINON」といった皮膚ケアに特化した商材が充実しています。
小林製薬株式会社
目の周りが痒い時の応急処置で「キュアレア」が重宝しました。
あの「アイボン」で有名ですがアイボンのCMは最初衝撃でした。
シオノギヘルスケア株式会社
「リンデロン」やスキンクリームが有名です。そのほか「セデス」や風邪薬の「パイロン」
でもおなじみです。塩野義製薬の子会社
田辺三菱製薬株式会社
「フルコート」や「タリオン」などかゆみを伴う湿疹やアレルギー鼻炎などの症状に効く商品が充実しています。
かゆみによる症状の種類にはどんなものがあるか?
・ミミズ腫れ(蕁麻疹・じんましん)
・小さくブツブツ、ポツポツ(丘疹・きゅうしん)皮膚のもり上がりがある(湿疹)
・水疱(すいほう・みずぶくれ)(水疱瘡・みずぼうそう 汗疱・かんぽう)
・蚊に刺されのようなぷっくりした感じ(蕁麻疹・じんましん)
・内出血のような状態(紫斑・しはん)
・全身に赤みのある発疹(痒疹・ようしん)
・皮膚の皮が剥けた状態(乾癬・かんせん 乾皮症・かんぴしょう)
上記はほんの一例ですので痒みがでた際、どの症状か調べてみる際の参考にしてみてください。
もっと専門的な知識や詳細を知りたいという方は「公益社団法人日本皮膚科学会」で検索してみてください。
20年以上、慢性的な蕁麻疹で悩まされている私の場合
私は20代前半の時、仕事のストレスから蕁麻疹が全身に出ました。
そのとき近所の病院で塗り薬と飲み薬を処方してもらい、3日くらいであっというまに治ってしまいました。
これで舐めてしまったんですね。
皮膚科へいけばすぐ治る、たいしたことないと。
しかし、ぶり返す度に飲み薬を飲んでいたらそのうち効かなくなってきました。
ここから蕁麻疹ジプシーです。
血液検査もしましたが原因の特定はできませんでした。
半年くらい症状が収まっている時もあれば、年中痒いみたいな時期もあってこれはストレスや生活習慣にも関係しているのではと思いこの5〜6年でかゆみと戦うことを止めて、現在は小康状態です。
薬も1年くらい飲んでいません。
現在かゆみが収まっている原因と思われるもの
✔掻いても罪悪感をもたないようにしている
かゆみが慢性化していると、掻けば掻くほどこの症状が続くとわかっているので罪悪感がわいてきます。
これがとてもストレスというか、やっちゃった感があります。
精神論ですが、これは自分の皮膚をというより、精神を守るための思考方です。
✔かゆくなりそうな予感で飲み薬を早めに飲む(1年ほど飲んでいない)
掻きむしるくらいなら飲めば良いと開き直っています。
かゆみが出てからだと毎日飲まないと気が済まなくなるので(かゆみの嫌悪感から)
かゆみが出る前に飲んだ方が私の場合、依存しにくい気がします。
おそらく嫌なことがあったら飲む、というルーティーンが脳内で出来ないからかと推測しています。
✔ルイボスティーを毎日飲む(9月現在で、3ヶ月目)
この中で多分これが一番効いていると思われるのが、ルイボスティー。
まったく期待せず、美味しいからと毎日飲んでいたら1ヶ月くらいでいつも健康診断でひっかかる血液検査の結果が良かったのです、
ひょっとしてとルイボスティーの効能をよくよく調べてみたら思い当たるふしが血液検査の結果以外にもありました。
ルイボスティーには抗ヒスタミン作用があり、これが今のところ薬を飲まなくてもなんとかなっているのでは?と思っている理由です。
コンビニでもペットボトルで普通に売っていて、とにかく買いやすいのと夏に麦茶茶の代わりに水だしで毎日飲んでいますので、安価でうれしいのが続けやすい理由です。
効きめはゆるやかで、私は2ヶ月目くらいからかゆみがおさまってきたのと、肌を褒められることが多くなりました。
ノンカフェインで特に副作用もないと言われていますので、試してみても良いと思います。
味は、杜仲茶に似ていて、ウーロン茶と紅茶の間みたいと言われたりもしています。
✔スプレータイプの保湿剤に変えた(9月現在、4ヶ月目)
これも地味に効いているのではないかと思っています。
かゆみ止めスプレーではなく、保湿をするのにクリーム状のものをやめ、花王のキュレルのスプレータイプにしています。
顔も使えますし、敏感肌用なので今のところ非常に良いです。
皮膚描画症の人には摩擦がなく、とても良いと聞いたので使っています。
花王がセラミド成分ををはじめて霧状にすることに成功したと、美容業界でも評価が高い商品です。
おわりに
かゆみというのは、無くて当たり前、あるとすこぶる苦痛、というとってもやっかいな症状ですよね。
急なかゆみから慢性的なものまで症状は色々ですが、掻きむしってかゆみのサイクルに入り込ませないことが自分の経験からも、とても大切だと思っています。
★かゆみの抑え方は大きく2パターンしかない
★一番手っ取り早いのは患部を保冷剤などで冷やすこと
★かゆみは体内で引き起す「ヒスタミン」が原因の場合がほとんど
★悪化させると慢性化するので早めに皮膚科へ受診すること
★外部的要因か内部的要因かを見極めること
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