【日常のマインドフルネス】を探す方法

マインドフルネスな日常

難しくないマインドフルネスな生活

マインドフルネス。

近年、本当によく聞く言葉になりましたよね。

呼吸に意識をし、雑念がわいても気にせずそれを観察する。

「今、ここに」集中しやすい1番ポピュラーなアプローチ方かもしれませんね。

でも出来ない。これが難しいのなんのって。20分?5分でも無理。

日常の中で、これなら出来そうというアプローチ方を私の経験を元にまとめてみました。

イコール瞑想ではない

イコール瞑想ではない

マインドフルネス=瞑想ではない

「マインドフルネス」とは、今に注意を向け、評価や解釈をせず、ありのままをただ見る。

ということです。

マインドフルネスと瞑想はよく混同されますが、瞑想はあくまでも、ただ見る。ための方法のひとつです。

英語の「マインド」は日本語で心や意識といった意味です。

その「マインド」を「フル」にすることで意識している、ということになります。

そこに「ネスness」状態や性質を表す接尾辞がついて心を意識している状態。になります。

呼吸をするというのは、生きていくためには誰でも無意識にしていることですよね。

その1番無意識にやっていることに意識をして「今ここ」に集中する。

とても理にかなってはいますが、正直向き不向きがあると思います。

私は呼吸に意識しすぎると、どうやって息してたんだっけ?とこんがらがってしまいます。

マインドフルネスになるのが難しい理由

雑念がわいてもそのまま意識して観察する、ただ見る。

シンプルだけど、まずこれが最初に難しく感じるポイントかと思います。

だってとてもつまらないですから。ただ見る、ということは。

その「つまらない」という雑念もありのまま観察することになるのですが。

そしてもうひとつは皮算用をしてしまうこと。

集中できた暁にはこんなことや、あんなことが解決しそう!

などと期待値がふくらんで、マインドフルとは真逆の意識が芽生え本末転倒になってしまいます。

では、いったいどうしたら良いのか?

それは、日常でマインドフルネス状態になりやすい状況を利用するという手があります。

マインドフルネスになりやすい状況

マインドフルネスになりやすい状況

字を書くことに集中する

ノートにただ字を書く。

これが、マインドフルな感覚になりやすいということに気づいた自分の経験です。

私は、字を紙に書くことが好きです。決して美文字ではありませんが昔から好きです。

学生の頃の話ですが、当時悩みがとても多く情緒不安定な時期がありました。

その際、この字を書くということに集中してある時期を乗り越えた経験があります。

高校生の頃、授業中、教師が黒板に書く字をノートにただ写していました。

そのノートに字を書いている時にふと、不思議なことに気づきました。

それは「書く」ということだけに集中していて、当時抱えていた悩み事を忘れていたのです。

別に何も解決したわけではありませんが視点がずれるという経験を初めて意識した瞬間でした。

なるほど写経をする意味が分かる気がします。

なりふりかまえない状況だと、目の前のことに嫌でも集中しますよね、あの感じです。

その時、物理的に出来ることがこれしかない、という状態に身を置く。

そうすると、思いがけずマインドフルネスになっていた。

そんな経験でした。

そのおかげで授業中に考えていた雑念がなくなり、視点が少しずれたことで気持ちが救われた気がしたのです。

風邪を引いて寝ているとき

風邪を引いて寝ている時

これも個人の見解ですが、風邪を引いてしんどい時に体の力が入らない時がありますよね。

普段、結構力をいれてたんだなと感じるくらい体に力が入らない感覚。

お手上げ状態とでも言うのでしょうか?

それが妙に気持ちが良いのです。

しんどいのですが、安静にして眠る以外にすることがひとつもなく、完全にお手上げな状況。

パソコンの強制終了みたいな。

「はい一回電源切ろうか」と脳から指令がきている感じがめちゃくちゃマインドフルな感覚になるのです。

恐らく、しんどすぎて雑念を意識できないからだと思うのです(それどころじゃない)

これは字を書くことに集中していた時も感じたことです。

マインドフルネスと香りの関係

マインドフルネスと香りの関係

お香やアロマはなぜ流行るのか?

最近まで、みんなアロマとかフレグランスとか好きだよなぁ…と関心もなかったのですが、取引先のお香の会社から頂いたのがきっかけで、興味が出てきました。

祖父母の家の仏壇の匂い、という認識でしかなかったお香ですが、実際家で焚くと不思議と落ち着くのです。

実際香りは、中枢神経を刺激するためリラックス効果があることは以前から知られています。

特にお香は日本人にとっては懐かしさもあり、とても穏やかな気分になりますよね。

臭覚は脳に直接作用すると言われ、雑念を鎮める作用があります。

仏教では瞑想中にお香を焚いていますし、その歴史も仏教と同じくとても古いものです。

ただ呼吸に意識するより、香りがあった方がよりいっそう集中できるメカニズムがありそうです。

日常生活でも、シャンプーや柔軟剤などいい匂いのするものって人気ですよね。

人にとって香りというのは、とても大事な要素なのだと今さらながら、改めて感じます。

珈琲を飲みながらマインドフルネス

珈琲を飲みながらマインドフルネス

珈琲瞑想なるものがある

コーヒーの匂いはコーヒー好きな人にはたまらないくらい良い匂いですよね。

コーヒーを飲むときに香り、温度、喉ごし、音などに意識してコーヒーを飲む。という方法があるそうです。

ぜひやってみよう!

と思うのですが、コーヒーが飲みたくなる時ってつい考え事しながら飲みがちなのです。

この香りという要素がコーヒーにはありますので、マインドフルネスにはもってこいなのかもしれません。

コーヒーの豆や器具にこだわって、豆を挽いたりしながら飲むのも憧れますが、高いホテルのラウンジのコーヒーを飲むときにやってみようと思います。

日常の家事の中でのマインドフルネス

日常の家事の中でのマインドフルネス

食器洗い

家事の中では食器を洗うのが好きなのですが、それは水回りを綺麗にして損をしたことが一度もないからかもしれません。

そして水を触っていることも大きいポイントだと思います。

水やお湯の音と洗剤の匂いや泡、食器をすすいで泡がなくなっていくさまは、見ていても気持ちが良く自然と気分が落ち着きます。

洗濯機

洗濯をする時に衣類がくるくる回っているのを見ると落ち着きませんか?

水の渦を見ると、見入ってしまうというか、たぶんろうそくや焚火の火を見ている感じに近いのかもしれません。

一点を見つめていると、ぼわっと浮かぶ雑念が出ては消え、出ては消えみたいな状態になりやすくなります。

そこに、何か見つめる先があると雑念が観察しやすくなりマインドフルネスな状態になりやすいです。

欲が邪魔してマインドフルになれない?

欲が邪魔してマインドフルネスになれない?

マインドフルネスの1番の敵

「今、ここ」という心の状態を瞑想によって気づかせる方法は禅の教えが主体となっています。

マインドフルネスな状態になることに対して最大の矛盾点は、欲です。

集中力を高めたい、不安感を鎮めたい、仕事のパフォーマンスを上げたい、など目的が欲だったりすることです。

ありのままを見ろ、ということであればその欲もありのまま観察すれば良いのでしょう。

しかし、この皮算用が良きに働くことは経験上あまりなく、それがいまいち瞑想が出来ない(納得感がないため)理由だったりします。

禅とマインドフルネスは違いますが、重なり合う部分も多く混同しやすいのですよね。

元々の仏教からくる教えのある部分を抽出してはいますが、禅や仏教などの瞑想とは目的意識が違うということが関係しているのかもしれません。

番外:あるがままの精神とは

私が社会人になって初めて仕事のために手に取った本が「森田療法」の本でした。

森田療法(もりたりょうほう)とは、1919年(大正8年)に森田正馬により創始された精神疾患に対する心理療法(精神療法)。森田療法創始当時の疾患名としては主に神経衰弱を治療対象としていたもので、現代においては、不安障害、強迫性障害などのいわゆる神経症が主な治療対象疾患である。また、近年はPTSD、心身症、うつ病、パニック障害などの疾患に対して適用されることもある。

出典元 Wikipedia

今ほどビジネス書のバリエーションが多くなく、あるがまま、という文言に惹かれて手に取りました。

仕事でやったことのない業務を任され、緊張で不安に駆られ、書店で手に取ったのがきっかけです。

森田療法は不安症や神経症の患者さんの為の治療法の一種です。

私が心配している状況とは比にならないぐらいくらい深刻な症状を抱えた方々の、治療法本ではあります。

しかし、これがその時の私には響いたのです。

不安でも不安のまま日常生活を続けること、日常生活をやめない。

問題は問題として抱えたままで、やるべきことはやって行こうという部分。

その時の不安な心理状況のままでもやれば良いんだという助けになりました。

不安を消そうと躍起になっているとそこに、こだわってしまいます。

それがさらに不安を強化させるというループにはまります。

ループから外れるには、不安を消し去ろうとするのではなく、抱えたままでも生きていけるという事実を知ること。

そして問題から視点をずらし、解釈を変えていくこと。

ここが、現実的な落としどころなのだとその時の私は直観的に理解したのだと思います。

あるがまま、とはマインドフルネスで言うところのありのままですよね。

おわりに

日常の中のマインドフルネスとタイトルにはありますが、偶然マインドフルネスのような状態になることはあっても、意図してその状態をつくることはやはり簡単とは言えないかもしれません。

ただ、本格的な瞑想に比べて日常生活の中で「今に集中すること」を意識した方が、敷居が低く取り組みやすいのは確かです。

少しでも何かのヒントに、きっかけになれば嬉しいです。

日常でマインドフルネスになりやすい状況

・字を書くことに集中しているとき
・風邪を引いて寝るしかないとき
・好きな香りを嗅いだとき
・食器洗いで水を触るとき
・洗濯機のぐるぐるを見ているとき
・欲があまりないとき

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です